ブログ「Puppet Therapy Cafe」

被災地での心のケア その3

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

ヒブッキープロジェクトで、子どもたちにヒブッキーを渡すと、

思い思いに犬のお世話を始めました。

互いの犬の掌のマジックテープをつけて、長くつないで遊んだり、゜

ジャングルジムに連れて行ったりして遊んでいます。

中には、突然犬を寝かせて、心臓マッサージを始めた子どもがいました。

そして、愛おしそうに犬をそっと抱き上げて、頬ずりする光景が

ありました。

それは、震災の時に目撃した光景が記憶されていて、弱弱しい犬の姿に

投影されたのでしょう。

子どもたちは、震災で目撃したものを忘れてはいないのです。

また、その気持ちを投影し表出することで、それを整理する過程に

ヒブッキーが役目を果たしたことになりました。

 

被災地での心のケア その2

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

当初の被災地支援活動では、ヒブッキープロジェクトと共同で行い、

ヒブッキー犬のぬいぐるみを子どもたちに手渡していましたが、

この悲しげな目をしたぬいぐるみには、意味があります。

「私たちは気の毒なヒブッキー犬の世話ができる強い子だ!」という

気持ちを起こさせるということです。

これは、より能動的、主体的な存在とするためのレジリエンス(克己心)

教育の方法だと考案者は言っています。

確かに、苦しみから立ち上がるためには、支援を受けるだけの受動的な

存在で居続けていては、いけないということなのでしょうね。

被災地での心のケア その1

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

 

当学会の被災地支援活動では、必ずパペットを介在させてきました。

被災地の子どもたちの多くは、心のストレスを抱えています。

見知らぬ大人が訪問する場合、子どもたちにとっては、

これもストレスになります。

しかし、パペットを抱えていると、警戒心を減らすことができます。

パペットのもたらす安心感が、子どもの心に暖かさをもたらすようです。

これがパペットセラピーの支援の特徴です。

 

被災地支援活動 その11

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前の続きのお話しです。

 

当学会では、諸団体や個人の協力を得ながら、複数回の被災地支援活動を

行ってきましたが、その中で、パペットセラピーの有効性を体感してきました。

様々な心理的な理論がありますが、単なる理論に終わらせるのではなく、

必要な場面で活用することにより、理論は有意義となり、さらに深みを増すもの

となるでしょう。

そこで、この実践の中で得られたものを、次回からお話ししていくことにします。

被災地支援活動 その10

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

前回まで、当学会の行ってきた、被災地支援活動を振り返ってきましたが、

訪問先の子どもたちの感想は、どのようなものがあったでしょうか。

後日、当学会に送られた手紙から、一部ご紹介します。

 

「日本パペットセラピー学会のみなさんお元気ですか。パペットすごく

おもしろかったです。パペットつくりおもしろかったです。飛行機の

シールをはったり車のシールをはったりしたりしてものすごく

おもしろかったです。何もかもおもしろくて、ことばがいえないぐらい

おもしろかったです。いちばん心にのこったのは、パペットつくりです。

また、よかったら学校にきてください。」

 

この他にも、パペットつくりをまたやりたいという感想を手紙に書いている

子どもが複数いました。これは、作るという作業にとても意味があることを

示しています。

 

次回につづく

被災地支援活動 その9

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

最も最近に行われた被災地支援活動は、2016年10月でした。

当学会の第10回大会が、仙台で行われることになり、それに合わせて

宮城県内10ヶ所の会場に分かれて、学会の会員と地元の腹話術愛好家と共に

実施されました。

そして、第10回大会では、支援活動が行われた、ふじ幼稚園の園長先生にも

特別講演をいただき、支援活動の果たした意義が再認識されました。

 

次回に続く

 

被災地支援活動 その8

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

第4回目の被災地支援活動は、2014年11月に行われました。

この時は、ヒブッキープロジェクトチームとニコニコ大使と共同で、

宮城県山元町のふじ幼稚園で再度行われました。

これは、同じ場所に繰り返し訪問することの重要性からでした。

そして、ヒブッキーが子どもたちの日常生活に大切な存在として

活躍している姿が確認されました。

 

次回に続く

 

被災地支援活動 その7

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

2012年6月の被災地支援活動では、宮城県山元町のふじ幼稚園でも

ヒブッキープロジェクトチームと共同で行われました。

ふじ幼稚園は、津波で大変な被害があった幼稚園で、園長先生が

前年の11月の講演会に参加されており、その際に依頼されたことが

ご縁で、行うことになったという経緯がありました。

 

次回に続く

被災地支援活動 その6

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

第3回目の被災地支援活動は、2012年6月に行われました。

この時は、ダニエラさんがパペットセラピストとして活動している、

シュナイダー小児医療センターの支援を受けることになり、

医療センターのスタッフ総出で作成された、手作りのパペットが200体

被災地の子どもたちに届けられることになりました。

そして、向かったのは、宮城県山元町小学校と仙台市戦災復興記念館です。

届けられたパペットは、子どもたちが自分でパーツを付けて完成させるもので、

作成を含むパペットセラピーも体験できるものでした。

 

次回に続く

 

被災地支援活動 その5

ようこそ 「Puppet Therapy Cafe」へ

今回も、前回の続きのお話しです。

 

第2回目の被災地支援活動は、2011年11月に行われました。

この時は、ヒブッキープロジェクトのスタッフはおりませんでしたが、

イスラエル大使館の一等書記官の同行のもと、新たに送られた

ヒブッキーパペットを携えて、宮城県亘理町保育所に向かいました。

そして、引き続き、市内の会場で保育士向けの講演会も行われました。

 

次回に続く